ネット決済が進む中、売上金の受け取りをpaypalにしている方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、新規取引先からの売上金をpaypal受け取りにしたのですが、帳簿に記帳する段階になって疑問が発生!
売り上げなどの入金がPaypalにあったとき、勘定科目は何にすれば良いのか分からなかったのです。
そこで、paypalの仕訳方法について調査したところ、税理士によって見解が様々でした。
さて何を使うか、私の場合、弥生の青色申告の会計ソフトを使っていることも踏まえて、自分なりの判断で選択した科目やその経緯など書いています。
paypalを会計処理する勘定科目は?
paypalを会計処理する勘定科目を調査したところ、税理士によって見解が様々でした。
勘定科目の候補は、「現金」「預け金」「普通預金」の3つあったのです。
現金
paypalは現金と同じようなものなので、勘定科目は「現金」で良い。
預け金
預け金は取引先や役員、従業員などに対して、一時的に預けた金額を管理するための勘定科目ということで、単なる決済サービスのpaypalもこれに近いので、「預け金」で仕訳すると良い。
普通預金
paypalは単なる決済サービスであって、金融機関ではないので「普通預金」には該当しないが、実務上で「普通預金」を使うことが多い。
調査前にぼんやりと「普通預金」かなぁ、と思っていたので、「普通預金」には該当しないってことが引っかかったのですが、あれこれ考察した結果「普通預金」に決定しました。
paypalを普通預金の勘定科目にした理由
paypalを会計処理する勘定科目を調査したところ、「現金」「預け金」「普通預金」の候補がありました。
この中で、一番妥当なのは「預け金」だろうと思われたのですが、結局のところ「普通預金」で処理することにしました。
「現金」「預け金」「普通預金」は全て、貸借対照表の借方の「資産の部」の流動資産の一つなので、どれを選んだとしても不具合はないだろうと判断しました。
会計ソフトが弥生の青色申告なんですが、デフォルトで「預け金」の勘定科目がなかったので、新規追加するのが面倒だったのもあります。
paypalから通常の普通預金に引き出すときに、手数料が発生するので、「現金」というのもしっくりこなかったので、「普通預金」を使うことにしました。
そもそも、私は会計処理に「現金」勘定を使っていないので、ここで増やしたくなかったのも「現金」を使わなかった理由です。
弥生の青色申告で補助科目を作る
paypalを「普通預金」の勘定科目で会計処理するにあたって、会計ソフト(弥生の青色申告)で補助科目を作りました。
補助科目の追加は、「設定」でできます。
「設定」→「科目設定」とクリックします。
「普通預金」にマウスオーバーして右クリックすると、ポップアップウィンドウが開くので「補助科目の作成(J)」をクリックします。
「補助科目の新規登録」のボックスが開くので、補助科目名を入力して「登録」します。
補助科目名は任意でOK。今回は「paypal」にしました。
画面の下部に表示される補助科目に新規登録した補助科目が追加されていればOKです。
paypal入出金の仕訳例
paypal入出金の仕訳を実際に行った例で紹介します。
paypalに売上の入金があった場合の仕訳
取引先からpaypalに30,570円の振込があった。
借方の勘定科目は「普通預金」補助科目(paypal)
貸方の勘定科目は「売上高」補助科目(取引先名)
paypalから引き出した場合の仕訳
paypalから通常の普通預金に30,570円を引き出した。
借方の勘定科目は「普通預金」補助科目(〇〇銀行)と「支払手数料」
貸方の勘定科目は「普通預金」補助科目(paypal)
決算期にpaypal入出金で注意したこと
自分なりの判断でpaypalの取引の勘定科目を普通預金にしたのですが、厳密に言うとPaypalは金融機関ではないので普通預金は不適切かもしれない。
なので、決算期にはpaypal残高が0になるように注意しました。
決算書や申告書に金融機関名を記載する箇所はないので、残高があっても問題はないのですが、個人的なこだわりです。
決算期というより、paypalに売上入金があった月は、月末までに通常の普通預金に引き出して毎月paypal残高を0にしていました。
毎月処理しておく方が分かりやすいですし、引き出さないと使えないからということもあります。
ただ、出金するときに手数料が発生するので、毎月引出しするよりある程度まとめて引き出す方がお得かもしれません。
まとめ
paypalを会計処理する勘定科目について、いかがでしたでしょうか?
調査した結果、「現金」「預け金」「普通預金」の候補がありましたが、絶対これでないといけないという科目ではなさそうです。
いずれにせよ、この3つは全て、貸借対照表の借方の「資産の部」の流動資産の一つなので、どれを選んだとしても不具合はないのではないでしょうか。
ということで、個人的にはpaypalの勘定科目を「普通預金」にして会計処理しました。
使用中の会計ソフトが弥生の青色申告なので、「普通預金」で処理するのが分かりやすく手間がかからなかったからです。
私は税理士ではないですが、某業界の経理事務士2級を取得し30年間ほど経理の実務をしていました。
そんな私の個人的な見解ということで参考になれば幸いです。
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