自閉症の他害行為の原因や対応の仕方!他害による損害賠償の体験談

自閉症の問題行動の中でも、他害は人に迷惑をかけてしまうので、困っている親御さんが多いですよね。私もそうでした。

人を傷つけてしまったり、物を壊してしまったりするので、すぐにも止めたい行動ですが、なかなか止まらないことも多く、対応に困り果ててしまいます。

現在、大人になった自閉症の息子には他害行為はありませんが、幼少期から学齢期の間には、他害行為で困った経験があります。

そんな自閉症の他害経験から、原因や対応方法の実体験を交えて紹介します。

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自閉症の他害の原因は?

自閉症だからといって、原因もなく他害行為をすることはないと思っています。

息子の場合の他害行為の原因を探ってみると、次のような原因がありました。

  • 相手の反応がおもしろい
  • いじめやからかいなど
  • 相手の行動が気に入らない
  • 理解不足や勘違いによる八つ当たり

幼少期の頃は、不意に他害行為をすることもあり、気が抜けないことも多かったですが、年齢が進むにつれて他害は減っていきました。

何が原因で他害行為をしたのか、その時に対応はどうしたのかなど、実例を紹介します。

自閉症の他害行為の対応はどうする?

息子の場合の他害行為の一例です。

相手の反応がおもしろい

5歳前後の頃、小さい子が泣くのを面白がる傾向がありました。理由は未だに分りませんが、泣くのを見てケラケラと笑っている息子がいたんです。

そして、公園などで遊んでいるときに、小さい子を見つけると、突然走り寄って突き飛ばす行為をするようになったんです。

おそらく、よちよち歩きの子が転んで泣く姿を、どこかで見ておもしろく感じたんだと思いますが、そのきっかけは分りませんでした。

言葉が通じにくい時期で、叱っても言い聞かせても効果がない頃だったので、小さい子がいる公園などへ行かないという対応しかできませんでした。

他害行為が人に及ぶ場合は、対象に近づかないように、遠ざけることが最良の対応でした。

いじめやからかいなど

小学校1年生の時に、学校の駐車場に止めてある車のボンネットを傘で叩いてへこましてしまったことがあります。

この時の他害行為の原因は、上級生にからかわれたことが原因でパニックになり、車に八つ当たりしたからでした。

当時の息子は、ちょっかいをされると泣き叫んでいたので、それを面白がった上級生のいじめだったんです。

マズいことをしたと思った上級生は、ダンマリを決めこんだため、息子の他害が発覚したのは3日後でした。

地元の小学校の情緒障害児学級(現在の特別支援学級)に在籍しており、いじめをした上級生は普通学級の生徒だったんです。

学校側では、上級生の父兄にも連絡して指導してくださり、それ以後、いじめによる他害はなくなりました。

ただ、息子に対して、車を壊したことがいけないことだと理解させるのは難しかったです。

理解させるのは困難でしたが、その事件以来、日記を書かせ始めました。

言葉の理解が乏しく、文章を書くのも難しい時期でしたが、手本や絵で示したりしながら、1日の行動を振り返り、時には反省することを日課としたのです。

また、「悪いことをしたら損をする」という経験もさせました。彼にとって「損をする」ことは、苦手なことをさせたり、好きなことを禁止したりすることでした。

このとき、気をつけることは、悪いことに対して「体罰」を与えないこと。特に、手を上げるなどの体罰は、絶対にしないことです。

「悪いことをしたら損をする」ことの関連性が理解できるまでには、時間もかかりましたけどね。

相手の行動が気に入らない

小学5年生の頃、クラスに転入してきた6年生のA君の行動が気に入らず、我慢しかねるとA君を抓るという他害をするようになりました。

A君は、指を口に入れる癖があり、唾液が付いた指で触られるのが嫌だったんです。

私でも、こんなことをされると嫌なので、当たり前といえば当たり前なのですけど、相手をつねる行為はよくないですよね。

「気持ち悪いんだよ。嫌なんだ。」と、言っている彼に、我慢しろとも言えなかったので、つねるのではなく「やめて」と言うように教えました。

「あたなは、つねられて嬉しい?」「えっ!イヤです。」「A君をつねるのは良いこと?」「ダメです。でも、イヤなんだ。」

そんな会話を、簡単な絵を描きながら、状況を理解させながら、「やめて」と言うようにしようと導きました。

ただ、「やめて」で、A君の行動は止まらなかったので、席を遠ざけてもらい、やめてくれないなら近づかないようにと息子にも言い聞かせました。

理解不足や勘違いによる八つ当たり

中学2年生の頃、教室の入り口のガラス戸を叩き割ったことがあります。

担任から、ガラスを割った事実だけ報告がありましたが、理由もなくガラスを割るはずはないと思ったので、ガラスを割る前に何があったのか問い合わせました。

クラスの生徒に状況を聞いたところ、教室へ入ろうとしたのに、入り口の戸を閉められたので、怒ってガラスを割ったようだと回答がありました。

息子が教室に入ろうとしていたことに気付かなかったB君が、息子を閉め出すような形で入り口の戸を閉めてしまったので、勘違いしてしまったんです。

息子への対応は、B君がわざと戸を閉めたわけではないことを何度も説明し、八つ当たりはいけない、ガラスは割ってはいけないことを話し、反省文を書かせました。

反省文は、担任に提出して、彼に損をさせるために、割ったガラスの弁償を彼の小遣いですることを提案しました。

担任からの回答は、「お金で弁償するというのも・・・」ということで、2つの弁償方法を彼に提示することを提案してくれました。

  1. お金で弁償するなら50万円
  2. 払えないならトイレ掃除1週間

50万円なんて払えませんから、トイレ掃除1週間をすることになりましたが、ガラスを割ったら50万円も弁償しないといけないと、事の大きさが分ったようでした。

お金の価値の学習を家庭で取り組み、理解していたからできた対応方法でした。

こんな感じで、困った行動だけを報告されたときは、必ず、その前後の状況を問い合わせて、担任と相談しながら対応するようにしていました。

そうすることで、担任の彼に対する理解や対応も深まっていきました。

学校では、このような対応もできましたが、弁償が必要な場合もありました。

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自閉症の他害で損害賠償が必要なこともある

小学1年生の時の他害で、車を破損してしまった時には、修理代の弁償が必要でした。

場合によっては、多額の弁償金が必要になるときもありますから、そんな場合を想定して、損害賠償保険に加入していました。

うちが加入していたのは、ファミリー傷害の損害賠償保険です。

障害がある息子が故意にしたと思われるような事でも賠償金が支払われるとの事だったので加入していたんです。

故意の範囲がどこまでなのかは分りませんが、八つ当たりで傷めた車の修理代や、通園施設時代に、研修制の眼鏡を取り上げて踏みつけて壊したときも賠償金が支払われました。

損害賠償保険には、何度もお世話になったので、加入していて良かったです。

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まとめ

自閉症の場合、理解不足や不安、パニックなどが原因で、他害をしてしまうことがあります。

その度に、原因を探って、ひとつずつ解決していくこと。すぐに理解できなくても、理解させる努力は積み重ねて行く必要があると思います。

大人になった息子は、場合によってはカッとなってしまうこともありますが、人や物に当たることは抑えられるようになりました。

叱りつけたり、禁止したりするだけでは、なかなか身につかないですが、根気よく対応していくことだと思います。

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